あ
「第三の時間」
気がつかないうちに閉じ込められていた
堕ちた時間の中
1日は24時間だとか
1年365日だとか
そんな気持ちにいつの間にか
飼いならされていた
今日は昨日のただの続きで
きっと明日も今日の延長なのだろうと
決めつけていた
惰性だ
僕はすっかり未来と過去に
今を食いつくされていた
ああ なんということだろう
全くの逆じゃないか
未来が欲しければ
現在この瞬間も積んでいる
「因」を見つめてみて、と
とっくに教えられていたっていうのに
また忘れてしまっていた
現在がただどんどん過去になっていくのを
見つめ見過ごすことだけに
体をうずめすぎていた
宇宙が決めた地球時間でも
巡るためだけにあるような
過去の歴史的時間でもない
第三の時間――
時間を越えた時間に
いつまでも飢えていたい
過去と未来に食い尽くされる
「今」という時間から
過去と未来を食い尽くしていく
「今」の一念というこの一瞬へと
変革していく
時間に振り回される事はもうない
主導権は第三の時間の概念により
すっかり君と僕の手にある
右手に未来 左手に過去
一度に飲み込んでしまえばいい
時間には3通りある
宇宙的時間と歴史的時間と
そして 超時間的時間――
これは 時間を越えた時間という意味
何を飲み干しても満たされない現代は
3つめじゃないと満足できない
遅かれ早かれ3つめを
追い求める事でしか満たされない
どうせ欲望が尽きないのなら
とことん欲しがってみればいい
カラカラのその心に
恵みの雨を降らせる事ができるのは
第三の時間だけ
結局僕ら この生き方を選ぶだろう
時間はかかるかもしれないが
心の底から納得し
自由選択のもと 必ず求める
例え君がそれを選ぶのが三千年後でも
僕はあきらめない
君が過去と未来に
襲われる事がないように
現在(いま)の力を
心から信じられるようになるまでは
僕が守るから