「強さ」



同じ傷を心に負った
誰かがまた泣いている 悲しんでいると
苦しむ事は決しておかしなことなんかじゃない
とても素晴らしいことなんだよ


共に心痛めて 努力したわけでもない
同苦できるその心は
どんなに欲しがっても
すぐに手に入れられるものじゃないから


普通の暮らしを普通に続ける事が
こんなに難しいものになるとはね


顔も知らない誰かの悲哀を思い
今日も心で泣く
そして一日の終わりには
凍えそうな君を思いながら
暖かなふとんに入るこの矛盾
叫んだままこときれそうだね


何度心が壊れた事だろう
でも今 僕は 君は
生きている
その事実から始めてみる


これから笑顔を創り出すために
今からは涙を封じて
歯を食いしばるような鍛えの毎日を送ろう


そうすることしかできない
それなら確かに自分にできる
その両方に挟まれながら


この状況が生きにくいなんて言ってられない
もう泣かない


大切な君を思うがゆえに
顔も浮かばない誰かの生活があったがゆえに
僕は泣かない
その忍耐に見合うだけの何かを
手に入れる日まで


それがどうにか見つけ出した
僕なりの強さだった