その声は今やもう粉々に砕け散り
原形さえも留めない
その声は誰一人の心にも届かない
その声はどんな言葉を乗せてみたって
誰一人の元にも届くことはない
なぜならすべて嘘だったから
見え透いた虚像だったからさ
だが 悲しい事に
まだ多くの人を騙し通せているんだけれど
いずれ全ては分かってくること
歴史が証明してくれるもの
大勢の人に囲まれていたって
自分自身がからっぽの人間のままなら
ただ不幸なだけ
それが全てだと考えている安易さに
虫唾が走る
それでも そんな輩を
羨望の目で見つめるのなら
どうぞご勝手に
僕はもうすでに君達には見抜けない悪を
見抜いているから
欺かれることもない
まだこの声が届くのなら
とっとと捨てておしまいと
勧告しに来ただけに過ぎない
汚いものに触れてしまえば
君の心まで汚れてしまうから
それを黙って見ていられない
止めたくて仕方がないのが
「僕」という人間だから