「nibble off」




食いちぎった悲哀が苦さを残したまま
歩みを進めるしかなかった


立ち止まる事など許されるはずもなかった
君の分も生き抜くとそう誓ったはずだと
その思いだけが動かないはずの体動かしていた


生きる事を課せられた者に
いつだって選ぶ余地などない
自分で道を作るしかない


誰も耳など傾けてやいないさと
虚しむ笑う日々を送り
何かを掴んだのはいつ頃だっただろう


崖の淵に立ち尽くしていても
まだ涙流せるから
大丈夫だと思った


優しさを捨てなかった代償は
あまりにも大きい
だから勝つしかないじゃないか





悲壮でも痛々しくても
それが何だというのか
この心が抱きしめ守ろうとするものは
この命でさえ足りない


この命でさえ足りないというのに


負けやしないさ
僕には君が
少し早く旅立ってしまった君がいる
僕が心を失くしても
君が心となってくれる
僕が絶望にさらされても
君がそっと希望を差し出してくれる
怖がる僕に生きる勇気を与えてくれる


負けない理由に
これ以上のものがあるものか
外野は黙れ
僕を阻むな
そう全てに黙れと叫びながら
闇から這い上がった君にこそ光を