あ
「瞼」
あの日刻みつけたのは痛みだった
全ての世界を敵に回すしかなかったこの瞳を君は
どんな気持ちで心に映すの
記憶ではないから忘れることもない
ずっと奥深くに染み込んだ刃を
昇華するためだけに走り続けてきた
過去に足元を取られても
そんなに先の未来はいらないから
ただ明日を教えて下さいと
瞼を開く
見える光景に阻まれ
見えない明日に怯える自分自身を
笑っていた
それでも君に応えたいよ
その思いは変わっていない
悲しみさえ笑ってみせると思えたのは
君を傷つけた全てのものを
未だ忘れてはいないから
自分をあきらめても
君をあきらめることを
僕は僕自身に許さない
もし僕が僕をあきらめることが
君をあきらめることなら
あの笑顔裏切ることになる
その理由だけをただ根拠に僕は
未だここに立ち続けているんだ