あ
「薔薇の棘」
痛みでしか和らがないものがある事を
君は知っているか
刺さるのはいつも薔薇の棘よりも
心の中から消える事のない君の笑み
俺の心の中をいつも紅に染めるのは
未来を生きない過去を責める言葉ではなく
俺を一度も責める事のなかった君の声
果てたいのに果てきれない
この悲しみを君が雨に変えているのだろうか
だけど これから出会う
君を通した温もりは
傷ではなく
果てた先にある悦びだと感じられるといい
もうとっくに自分など捨てているから
ただ君が笑顔でいてくれるようにという
思いだけのために
この体を 心を
傾けていく いつだって
君が僕を囚われの身にしたのではなく
僕が君を囚われの身にしていた
ただ それだけだったという事実を
いつになったら受け止められるだろうか