「MINIM」







何も生まれないように見える無表情
抑えている激情を知るのは
この冷たき手だけ


くぐもった部屋に差す光だけが知る
滴ることもできない雫のもどかしさを


託すのはいつも見えない空だった


全てを知られることなく歩くこと
楽だと思えたなら
こんなにもがかず済んだだろうに

俺は諦めきれずに苦しんだのか
求めていたから彷徨ったのか
真相はただ闇の中


心 閉ざしきれない痛みを抱えて
今日も体あずける
汲みども尽きぬ憂いと
触れることさえあたわない届かぬ傷に