砕け散った鏡の破片でできた僕の指先

花はおろか手に届く空にさえ触れられずにいた



傷つけるのがとてもこわくて

まるで同じように僕は

君に触れられずにいたんだ




だって人は傷つく事より傷つける事の方が

怖いと感じる生きもの




怯えから抜け出した先にあるのは

触れた指先に小さく滲む君の血か




それとも僕の心から指先へ巡る赤の雫か




君はそれでも 一歩進むようにと

僕に微笑みさえしたね




それ以上の何もいらないと思った

それは最初で最後

僕は気付いてしまった




怖がるままで進みたいと願っていたのは

君も同じだという事を




それを知った後にこそ

傷つく事を恐れなくなるのは

いつの世にもある人の不思議




1・「痛みを知らずに痛みを求める」

2・「痛みを知っても なお痛みを求める」

3・「誰かのためになら厭わない痛みを持ち

   その痛みを求める」




君が選んだ三番目の欲望は

僕にとってこの世のものとは

とても思えないほどに 

初めてみる光景と言ってよく




その事に全く気付いていない君本人の

しなやかさに目を奪われるばかり




今からきっと僕はあきらめるだろう

君に何かあげようか、だなんて

大それた考えを




ねえ その上で聞くよ 僕は君に

君の欲しいものは何ですか?と




これを悲しき性と笑ってよ

これを存分に嘲笑してよ

これを心の底から皮肉ってよ




僕はもう決して 壊れたりはしないから










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