涙の味を少し

知りすぎてしまったのかもしれない



おかげで変哲のない

平坦な道じゃ満足できない



悲しみをくぐりぬけない品物なんて

ただの抜け殻



ほら 手の上握り締めれば

砂になるほど細かく砕ける



こんなにも綺麗に



苦しみを避ける事が

美徳とされるこの世の中

一体何が得られたというの?



いたずらに痛みを追い求めるのは

もちろん間違い



だけど 誰かのために背負う苦しみ

それこそが失いかけてた

生きる意味なんてこともあるんだよ



それを矛盾だと吐き捨てる言葉も

その心の中では

進む方向が分からなくて

泣いている



見えない涙は

もう十分見飽きるほど

見つめてきたから



今度は見えない強さという名の勇気を

心の雫として伝うようにしていくべきだろう



悲しみの涙を せめて

喜びの涙へと変革させるために



僕は今日も

傷ついた君を思い 泣く