心を夜に溶かせば

ただ本当の休息に

身を委ねる事もできるだろう



なんのことはない

目を瞑ればいい



だけどそれをあえてしないのは

まだ見ていないものがある事を

知っているから



意識はなくとも

目を開き 

光を吸収した瞬間から

まだしばらくは 

それは出来ない事くらい

承知だった


どこかで説明なんていらない

したくもないよ



ねえ 真っすぐな言葉が怖いの?

そんな小難しい話 

必要ないよって否定するの?



そんな反応を続ければ続けるほど

ペンは止まないっていうのに



まぶたを開けた時

それだけで世界は変わったはずだろう?



それなのに大きな変化

それさえも取り逃しては

何も変わっていないと嘆く



僕らほど些細な変化を

大きく感じられる事なんて

ないっていうのにね



そうして僕らはゆっくりと話し始める

生きる意味が欲しいのなら それを

いらないのなら 欲しい何かを



逡巡ばかりじゃつまらないから

人の声の響く場所こそ光と

降り立っていく



ボロボロになった町を背にして