「青き血」



忘恩の青き血は

流れるほどに体を蝕み

凍えさせてゆく

しかし取りいだすこともできず

その血に別れを告げる事も出来ずに

その場に凍りついている



暖かな日差しを嫌い

影のみを追い求めるその心は

涙を流す価値もないほど

小さく儚い 

すべてを忘れた鏡に映る自分の姿が

もはや自分の姿である事さえ

もう分からない



問いかけ続けることにも疲れて

孤独を見出すことしかできない

その心の表面だけを

「自分自身」のすべてだと考えている事自体 

そもそも間違いで

自分の知らない自分は

もっと強くて もっと立ち向かえる



それなのに堂々巡りを繰り返す僕は

何に悩んで考え込んでしまうのか

その答えさえも分からずに

行き詰ったような感覚におちいっている




それだってきっと幻想だっていうのに

喜びや楽しみと同じように

苦しみや痛みだって

きっと幻想だって言うのにさ




泣く事さえ怖く感じる時

抱えたものは一体どこにあるのだろう

目が腫れるのさえ怖く感じる時

どうやって涙を流せばいいと




心の中で涙を流すことに

不完全燃焼を覚え始めた時

人はどうやって

満足いくまで泣く事ができるのでしょう

こんなままでもきっと

明日は晴れるんだろう