「灯火」








長く生きる事は同時に
多くの人を失う事なのかもしれないね


それでも生きると決めた心が
出会う人々の心に明るい灯火をつけるのなら
その光を美しいと
僕は心から思うんだ


生き延びた苦しみは
その人にしか分からないもの
いつも何かの瀬戸際のような生き方しかできない僕でも
求めるものは皆違わない


幸せになりたい
その共通の思いはいつだって変わらない


さらけだす事はいつも困難
さらけだしても疲れきるけど
もがく事の何がいけない?


一瞥を投げかけてみたっていいんだ
君が存在するだけで
生きてみたいと思える人がいる
それ以上のものはいらないはずだろ


もしあったとしても それは
この世だけで通用する
泡のように消えてしまうものだから


君にはいつの世だって
君として在り続けるものを
求めて欲しいよ


そんな僕のわがままに見える欲求の真実は
さらに奥底に存在し 
いつだって君を照らし続ける


それがつまり 
自分自身の行く手を照らすという事だから