「tell」






彼ら きっと自らの身には
災いは降りかからないと
考えているのだろう


だからほらあんなにも
誰かの操り人形のように
口をパクパクさせている


無表情で痛みを痛みと感じられない
木でできたパペット


どんどん声をあげよ
そうじゃないと届くものも届かない


声を出して
君の想いを
一人の人にでもいい


伝えて


声を出さなきゃ損をする
こらえた先にあるのは
悲しい結末


だから 声を受け止める単純な受け皿として
僕は存在していたい


すべての事を
他人事だなんて思うなよ 決して
すべてをわが痛みとして思っていくんだ
そんな人物を皆が渇望しているんだ


不安でいっぱいだろうと思う
そんな中で戦う君の背中を守る人は
ここにも あそこにも
たくさんいるという事を
どうか知っていて下さい


ただ 心の底を守る人は
もしかしたら
たった一人しかいないかもしれない


でも そのたった一人がいれば
それだけでいいと思わないか