「inclusive」








その苦難ごと君であれ
これまで充分失ってきたんだ
どこから飛んできたのかも分からない一言で
歩んできた道程を手放すな


傷こそ君で
君こそ僕の誇り


俯き様 いつも心のどこかで
問いかけていたね
こんな僕でも存在していていいのか、と


その時感じ取れたものは
ただ涙と共に生きよということ


よろけた一歩は
たやすく踏み出せた一歩よりも重く
紅に滲んでいるから
どうか恥じたりしないでよ


誰かを目覚めさせ
君自身をも変えるであろう
その紅い色を痛みのまま
優しさに変えてくれ


癒す事など求めない君は
本物の戦士
理屈など遠く及ばない
本来のあるべき姿だけを抱きしめて
顔を上げるんだ


その場から動けなくても
心は飛べる
心さえ傷だらけで浅い息でも
命は湧き出ずる


君がやっと涙できた日
涙する事さえ忘れた君が
泣く事を取り戻した日を
僕も涙をもって祝福したい


なぜなら その瞬間は
僕が涙を取り戻した日でもあったから