「ビー玉」





僕の希望はビー玉の形をしている
いらない、と放り投げてしまうこともあっても
その度それは 
どこかに転がり込んで
そして見失う


見失って心細くなるとまた探す
そこらじゅうを探し出し
やっと見つける


でもまたいやになって
放り投げ 見失い
不安になり 見つけ出して
手のひらの上できらきら
そしてまた――


その繰り返しを
繰り返しに繰り返しても
まだ飽き足らず
希望をなくしたり
見つけたりしているよ


情けなくもあるけど
なぜかいつも
手元に戻って来てくれる希望が
愛おしくもある


そんな風だから
ビー玉の形した僕の希望は
今じゃすっかり傷だらけ


だけど なんでかな
小さな傷が表面に増えるほど
輝きが増していく
投げ出しても
もれる光で探し出せるほどに
今では光あふれてきた


ビー玉のような小さな小さな光でも
どうにか大切にしていけば
やがて僕を包み込む程の光へと
成長を遂げてくれるんだろう