終わりと始まりの弥生に

まだ新しい緑の気配

風の匂いはもうお日さまの匂いを運んで

春だよとささやいているよう





寒い季節と陽だまりの季節

まるで交互に来るような毎日に

ただ日々が温かいだけの毎日よりも

春を感じている





こうして寒さが少しづつ薄れていく

別れもやがて始まりとなろう

寂しさが寒さがたとえ襲ってきても

全部楽しみへと変えてしまうのが

春の力というもの





乗り越えた先に手にするものは

その悲しみの甲斐も 

恐怖の甲斐も

軽々と得させる事だろう




そう思うと希望さえ湧いてくる気がする




歩くために何よりも大切な勇気を

身にまといながら歩けば

開けてくる景色は

想像以上に美しいのだろう