行き先が分からないような

旅路は歩んでいない

どう進むんだと聞いている方の道が

あやふやな事があまりに多くて

そのまま問いを返してしまいたくなる







これからどうするのと聞いたその問いを

まず自分の身に問いただしてみればいい

同じ沈黙でもこちらは了解の静寂

そっちは暗黙の困惑だという事は

分かっているから







死を目の前にすれば

すべてのものは滅び去ってしまう

それだけが生きるという事の判断基準で

それを目の前にしてもなお

色褪せないものを知っているのなら

それだけを積み重ねていきたいだけ






それなのに……






この旅路は少なくとも

君のものなんかじゃないから

ためを思ってとかいう

上辺だけの押し付けなんか

振り返る事もなく

ものすごい速さで進んでいく






そんなものが

どうこうできるほどのものではない事

あえて口にする価値もないほど

これはある人には遠くの言葉







知らないからそこまで足を突っ込める

ただそれだけの無謀に

付き合っている暇はない






やる事なら山ほどあるから

黙っておいでよ

この事を考えている時間が

もったいなくてしょうがない







いつの時代もこういう事はお決まりのこと

足を進めようとすれば

それを止めるものがある







でも それは当たり前の事だから

気にせず前を向いて進むの