風が怒っている 雨が泣いている

その声を僕らは受け止めなくちゃならない









雨が土を砕く音を聞くたびに 心痛める 

それでも 泣いているばかりじゃ

何も変わらないから 

今日も顔を上げて

辛くても一歩前に出る








前に進めるから一歩前に出るんじゃなくて

一歩前に出るから前に進めるんだ












すべてが止んで すべてが始まる

荒れ狂う景色を見つめてきたから

今の静けさが身に染みている























雨がこうして土を清めるのは

悲しみを無駄にしないためなのだろうか

涙が意味あるものになるようにと

叫ぶようにして土塊を砕き続ける涙雨











こんなにも空を泣かせてしまうのは

一体なにで なぜなのか

少しでも考えた事があるのかい












その答えは本当はとても簡単なのに

誰も今まで知ろうとはしてこなかった

それが当たり前だと思いすぎて

疑う事を忘れてしまったがゆえに

大地は揺れ 風が叫んでいるというのに

ねえ その答えは

間違いだらけの古びた哲学なのに















求めることを忘れるくらいなら

倒れた方がいいと考える志は

一体どの時代から消えてしまったの?














人の心を足場のようにして

踏みつけてばかりの考えが

こうして自然を怒らせてばかりいるのに

統計や経験ばかりを頼りにして

理屈ばかり並べては

納得しようともがいている

でもそんな事で 理解ができるわけはない














ねえ 誰かの為に自分を忘れてしまえる事とか

もう一度考えてみてよ

それは決して古臭い考え方なんかじゃない












誰かの為に生きる事が

真に自分を生きることだと

考え直す時が

今きている事 

その心は本当は怯えながらも

気付いているはず