感情に色を当てはめるとしたら
何色を選択するだろう
ありきたりな当てはめ方じゃ
満足できない
たとえば
悲しみとされることの多い「青」だって
幸福の「青」なのかもしれない
感情の色彩を
すべて光に傾けたとして
それはきっと
怒りや悲しみでさえ
美しく見えるはず
これは悲劇や義憤の美化なんかじゃなく
喜びや楽しみを
悲惨に傾けないための謎かけ
痛みを強要してばかりじゃあ
そのうちにうまくいかなくなる
初めのうちはそれでよくても
長くなんて続けられない
心が曇りすぎたままで
喜びの「オレンジ」を見てみても
鮮やかにとらえる事なんかできなくて
ひどくなると
その色そのものに難癖をつけたりする
モノクロに見える原因は
その心にかけたまま外し忘れた
色眼鏡だっていうのに
そのままじゃあ
いくら景色が鮮やかな色合いになったって
本当のオレンジ色に見えない
すべてが色あせて見える
そのフィルムを
笑い声で外して
君の隣のその笑顔で外して
それが取り除かれれば
きっと 灰色の空にも
違う色彩見つけられるだろう
雲間から光が差している事に
気がつけるだろう
頬を指で辿ると
溢れた涙がそっと触れた
喜怒哀楽すべての色を
どう見つめるかはこの心が決めること
本来の色を取り戻すこと
それは すべてを煌めきだと認めること
無駄な感情なら
最初から作る事ができるように
体ができていないはず
なのに確かに感情を持っているこの事実は
誰かを守るために
感情は今も昔も必要だからだとしか