何があっても、とよく言うけれど


がれき(瓦の上を


あるいて(歩いて)みて 初めて


つかめる(掴める)ものがあると


てごたえ(手応え)を感じたのは


もっとも(最も)絶望を感じた瞬間だった


負けないということが


けっして(決して)思うほど容易くなく うつむきの


るてん(流転)を断ち切るには


なにものよりも強い修行にも近い言葉になる事を


のこり(残り)少なく それでいて長い旅路の中で知る


意味を知ろうという事が


味気ない事とあしらわれても きっと


がけん(我見)を抜け出すために 

      意味を欲し続けるだろう







今だけじゃ見えない事がある


ならく(奈落)の景色を焼き付けたあとだけ


らく(楽)にこなせる何かとは


分けあえるたくさんの喜びや悲しみ


かわる(変わる)ことなどできはしない、から


るてん(流転)を繰り返したのち 手に入れ


気がついたことは


がげん(雅言)から得た光の知恵


しかた(仕方)がない、から抜け出した


たしかな(確かな)希望







*雅言:正しい言葉。